貸借対照表と損益計算書

引き続き以下の記事に関連して。
高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門 政治経済 現代社会 高橋洋一bs
はてなブックマーク - inuda_oneのブックマーク / 2011年9月27日
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菅原晃氏への質問 - 犬田一の健忘

菅原氏の記事のコメント欄に新たな書き込みがあったのでとりあえずこちらで返信。後でコメントを一応書き込んでみる予定。トラックバックも通らないしなー。

 国際収支表は、複式簿記で記述されます。経常収支は企業で言う、損益計算書(フロー)の当期収支、資本収支は貸借対照表(バランス・シート)の期末期初差額(ストック)のことです。

 こんなこと、高校生にわかるわけがありませんので、説明を省いています。

はー、一ヶ月以上も人のコメントを無視した挙げ句に高校生の理解力に責任をなすりつけるんですか。ご立派ですね。でもこの返答って私が最初に「国際収支表はバランスシートじゃない」と言った時点でならかろうじて有効ですけど、

国際収支表はバランスシートで、外貨準備100兆を放出しろ!は政府の外貨の話です。

とか

 国際収支は、

「BALANCE OF PAYMENT」といいます。

とか書いた後ではまったく意味を持ちませんよね?上の二つを書いた時点で理解してなかったのはあなたでしょ?

仮にあなた自身は理解できていたとして、なんでそんなに貸借対照表に拘るんですか?「国際収支表は企業会計で言う損益計算書です」で済む話でしょ。貸借対照表がわかってるけど損益計算書がわからないなんて人はほとんど考えにくいですし、ストックとフローを混同させることでどんなわかりやすさが生まれるって言うんですか。

そもそもが単純なミスなんだからさっさと訂正しておけば良かったのではないですか?


(追記)
あまりにもさらっと書いてあるんで見逃したけど「期末期初差額」はストックじゃないよ。経常収支も資本収支も両方ともフローに決まってるだろ。もういいから下のリンクから「統合勘定」のExcel表を開いてタブになんて書いてあるか読んでみたら?
http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/kakuhou/kekka/h21_kaku/h21_kaku_top.html#c3


(再追記:先方のコメント欄にも記入)
そもそも私は高橋洋一氏がなんて言っているかにも、ツイッターでどのような議論が交わされているかにも全く興味がありませんから。あなたがブログの記事で

 国際収支は、複式簿記という記入方法で書かれている、会社で言う「貸借対照表=バランスシート」のことです。

と書いているのを問題にしているのです。

 ブログでは説明を端折っていますが、拙著「高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門Ⅱでは、「国際収支表も、会社における貸借対照表と同じように『複式簿記』で記載されていますp48」と正確に記述しています。

いやいやいやいやいや、問題にしているのはそこじゃないから。そりゃ確かに国際収支表も複式簿記で記載されてますよ。それはいいですよ。でもなんで貸借対照表なの?損益計算書のほうが適切でしょってのがポイントですから。

私が示したSNAの統計表見ましたか?SNAにも貸借対照表はあるんですよ。でもそれはストック編のデータであって、フロー編に含まれる国際収支表とは直接には対応していないわけです。それを踏まえてなお国際収支表を「会社における貸借対照表」と対応させるのが適切であると強弁するんですか?


(再々追記)

だいたい140字制限云々を認めたとしても、後付の言い訳が事実なら私のブクマに反応する段階で「高校生向けに簡略化しました」と書くでしょ。140字では足りないとは思えないけどね。それとも私のことを理解力が足りない高校生だとでも思ったのかしら。